FIT入試を受けようと思った話

FIT入試の話

こんにちは。これから数回に分けて、私が慶應義塾大学法学部のFIT入試を受けたときの話を書いていきたいと思います。


私の自己紹介として、私は2010年代にFIT入試で慶應義塾大学の法学部に合格しました。今から受験を考えている方のための情報としましては少し古いお話になるかもしれませんが、少しでも役に立てば幸いです。

今回は、FIT入試の概要となぜ受験しようと思ったか、など、FIT入試の紹介のようなお話を書いていきたいと思います。合格までの詳しい話もどんどん書いていこうと思いますので、よかったら参考にして下さい。

・FIT入試とは?
FIT入試とは、慶應義塾大学法学部の入学試験の一つです。AO入試の仲間のようなものと考えると分かり易いかもしれません。入試は一次選考、二次選考が8月から9月に行われます。

私が受験した時は一次選考である書類選考を通過した後に筆記試験と面接試験がありました。試験の形態は、A方式とB方式に分かれていて、それぞれ出す書類が変わってきますのでご注意ください。
詳しいことは慶應のHPで確認できますので検索してみてください。

また、その試験の特殊性から、「変人しか受からない試験」であるとか、「東大より難しい」とかいろいろなことを言われていましたが、本当にそうなのかは甚だ疑問です。また、コネがないと難しいのではないかという風の噂も聞きますが、私は慶應に全く何のコネも持たず、特に家が大金持ちというわけでもない、ただの高校生でしたが無事合格しました。ですので、その点で迷いのある方は私という前例がいるので少しでも安心して頂ければなと思います。

・なぜFIT入試を受験したの?
私がFIT入試に挑戦しようと思った理由は、挑戦の機会が多い方がよいと思ったのと、受かったら受験を早く終えることができると思ったからです。

上にも書きましたが、FIT入試の一次選考、二次選考の実施は8月から9月です。合格発表は大体11月頃で、周りの精神状態が限界になりそうになる冬休みの前後あたりで進路を決定することができます。

そうすると、受験において、行く先がないかも知れないという不安から早期に開放され、自分の勉強したいことを見極めることができるため、人生において他の受験者との大きなアドバンテージになります。また、第一希望が慶應という人にとってはいち早く慶應の校風に触れてほかの生徒より早いスタートダッシュを切ることができるでしょう。

また、いろいろな形式の試験に挑戦して、少しでも合格の可能性を掴むことも戦略の一つです。

様々な試験の形態から自分に合いそうなもの、勝算が少しでも増えそうなものを選ぶことはごく自然な事です。一般入試の科目に自信のない人あっても、FIT入試の筆記試験は例年共通テストや一般入試とは違う、事案分析力や読解力、記述力、文章作成能力が試されるものが出題される傾向にあります。また、面接もその人の可能性や多様性が評価されます。

つまり、普段は成績がパッとしなくてもFITで逆転合格を狙える可能性が十分にあるということです。
加えて、一次選考を通過すれば他の受験生より早く試験慣れすることができるので、一般、共通試験の際に緊張をする度合いが変わってきます。


ここで、学校やグループによっては推薦で入学した者はずるい!というような風潮がありますが(詳しい記事はこちら→推薦入学は「ズルい」のか?)私は全くそう思いません。多様性は社会を豊かにします。入試や試験でもそれは同じで、恐らく大学側も、試験の点数ですべてが決まる一般入試では入手できない、多様な個性のある生徒を獲得する目的でこのような試験を実施しています。受験生としてはこれを利用しない手はありません。

大学側が挑戦の機会を数回与えてくれているのであれば、それを正当に利用して入学することに何らずるいことはありません。そういう事を言ってくる人は一般入試でとても苦しい思いをした人たちですので(多分)、労わるとともに、半分くらい聞き流しましょう。

こんな感じで、私はFIT入試を受験することを決めました。
次回は、「FIT入試で嫌だったことの話」について書きたいと思います。

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コメント

  1. 橋本依里咲 より:

    慶應大学のFIT入試を視野に入れている高2です。
    とても勉強になるお話でした。ありがとうございました!
    私は特にボランティアや受賞歴の経験もなく、部活や委員会活動は月1程度です。
    こんな私でもFIT入試に受かるには、あと1年どのように対策したらよいでしょうか。
    ちなみに私は、日本にいる外国人児童の不就学率の低さの問題に興味があり、ボランティアを申し込みました。高1の評定は4.5でした。アドバイスをお願いしたいです。よろしくお願い致します。

    • pink-hedgehog より:

      はじめまして、コメントありがとうございます!

      評定が4.5なのですね、素晴らしいですね!
      ご心配なのは「関心のある事項や取り組んできたこと」等の今までの実績が不足しているのではないか、ということでしょうか。

      いち合格者としての意見ですが、FIT入試は受験者がどれだけ慶應の法学部に合うかという事を測る試験だと思います。
      (募集要項のFIT入試に期待するというページにも同義の事が書いてあります)
      そのため、慶應法学部に入りたいという理由と行動をリンクさせて活動すると良いのかなと思います。
      例えば、ボランティア活動をされる際には根底にある問題に着目しながら活動されると、様々な問題に気が付くのではないでしょうか。
      気が付いた問題を解決するためにはどうすれば良いか、法律や政治を通じてより良い社会をつくるにはどうすればいいのかを自分の頭で考えてみると良いと思います。
      また、語学力や論理的思考力があるということはFITだけでなく一般の試験でも強みになりますのでTOEICで良い点数を取るですとか何らかのスピーチコンテストに参加だけでもしてみるというのもよろしいのではないでしょうか。

      受賞歴や華々しい部活の成績がなくても、なぜ法学部で学びたいのか、そしてなぜ様々な大学の中で慶應に入りたいのかという理由をしっかりと用意でき、自分の行動をストーリーに沿って説明することができると良いと思います。逆に素晴らしい経験をしていてもそれがいまいち慶應の法学部に入学して社会で活動したいという目標と結びつかないと本当に入学したいのか疑問に思われる可能性があります。いろいろな社会の現象に目を向けて、法学部(特に慶應)でこうすれば解決できるかもしれないという事を意識されながら生活をされると良いのではないかなと思っています。

      なかなか抽象的な回答になってしまってすみません、何か分からない点があればいつでもコメントいただければ出来る範囲でお答えしたいと思います。
      応援しています!

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